“国民的アイドルグループ”SMAPの「解散」を2016年1月13日付の「日刊スポーツ」が、「分裂危機」を「スポーツニッポン」がそれぞれ報じ、風雲急を告げる“悲報”にやり場のない思いを抱くファンも少なくなさそう。
1月14日発売の「週刊新潮」によると、その背景には“SMAPの育ての親”とも言われる女性チーフマネージャーと、メリー喜多川副社長との間に昨秋頃から修復不能な溝が生じており、同じ会社にいながら双方が弁護士を通じてやり取りをしなければならないほど話がこじれていたようで…?
※上層部のゴタゴタが原因で、最悪の結果を招かなければいいのですが。
年初から国民の度肝を抜く報道が飛び込み、ファンのみならず日本列島が揺れている。
あの“国民的グループ”であるSMAPが「解散」あるいは「分裂」のピンチに瀕していると報じられたのだ。
2016年1月13日付の「日刊スポーツ」は「解散」の時期を未定としながらも断定的な論調で、木村拓哉(43)のみがジャニーズ事務所に残留し、中居正広(43)、稲垣吾郎(42)、草なぎ剛(41)、香取慎吾(38)の4人は、ジャニーズ事務所を退所する“SMAP育ての親”とされる女性チーフマネージャーに追随する形で、独立する方向だという。
もしこのような状況となれば、中居らがジャニーズ事務所を出ることになるので、その後“SMAP”の名を使った活動を継続することは困難だと思われ、事実上の「解散」と受け止められても仕方がない。
一方、2016年1月13日付の「スポーツニッポン」も上記同様に木村以外の4人が退所の意志を固めた「分裂危機」としながらも、「4人には迷いもある」とし、「今後の話し合い次第では全員が残る可能性もわずかにあるかもしれない」と最悪の事態が回避される余地を残す論調となっている。
もっとも両紙に共通するのは「木村の残留」が確実であることと、「他の4人」の去就が水面下で進んでいると思われることだ。
実際、同報道を受けたジャニーズ事務所も同日付のFAXで「たしかに、この件について協議・交渉がなされている事実は存しますが、そのような状況下であるため、詳細についてのお問い合わせにはお答えできません」と“SMAPの解散”をめぐるゴタゴタが生じていることを認めた。
だが通常このようなケースでは事務所が混乱を避けるために一度は報道を否定し、全てが決定してから正式に報告する手順を踏みそうなものだが、「協議・交渉がなされている」と明言した以上、ただならぬ事態に発展していることも予感させる。
では、どうしてSMAPがこのような“分裂状態”に陥ってしまったのだろうか。そのヒントとなるような出来事が昨秋にあったという。
NHK関係者によると…?
(以下引用)
「昨年の秋口、SMAPの女性チーフマネージャーが、〝今年の総合司会はSMAPにしてほしい〟と、うちの制作局の幹部に強く推してきました。
そこで局としてジャニーズ事務所に相談したところ、事務所からは〝そんなにSMAPを重用したいなら、どうぞお好きに。その代わり、今年は他のグループは全て引き揚げますから〟という主旨の通告がなされたのです」
これは、ジャニーズの創業者であるジャニー喜多川社長(84)の実姉で、代表権を持つメリー喜多川副社長(89)の意向とされた。
(引用元:週刊新潮)
“SMAPの女性チーフマネージャー”(以下I氏)といえば、SMAPをバラエティ番組に挑戦させたり、木村拓哉を“平成の視聴率男”と呼ばれる俳優に育ててきたことで知られる。
アイドルの“バラエティ出演”や“ドラマ出演”は今でこそ当たり前の光景にみえるが、当時はバラエティといえばお笑いタレントらがやるもので、ドラマといえば俳優がやるのが普通だったから画期的な出来事だったように思う。
つまりSMAPのブレイクは、既存の“アイドル像”にとらわれないマネージメントを行ってきたI氏の功労によるところが大きいと考えられる。
一方でジャニーズ事務所といえば創業者・ジャニー喜多川社長(84)をはじめ、彼の実姉であるメリー喜多川副社長(89)、メリー氏の長女・藤島ジュリー景子副社長(49)らが脇を固める世襲色の強い経営陣が名を連ねているため、一介の社員から身を起こした“出世頭”ともいえるI氏の活躍は社にとって嬉しい反面で、I氏が高齢の御大・ジャニー喜多川社長の後継者争いの候補に急浮上したと報じられる機会も増えたことなどから、“脅威”と目されていたとしても不思議ではない。
実状はわからないが、上記の「紅白」の司会をめぐる交渉においてもI氏は“SMAP案件”を一任されていたことをうかがわせますし、SMAPのマネージメントに対する強い自負もうかがわせる。
だがI氏がこれだけの大仕事(SMAPの紅白司会)の交渉を社長も含めた上層部への報告なしに独断で行っていたとすれば、そこにI氏と上層部との間に何らかの隔たりが生じていたと察してあまりない。
NHKサイドとしても、当然ジャニーズ事務所にI氏の交渉内容がジャニーズ事務所の総意なのか確認するでしょうし、I氏もそうなることはわかっていたはず。
だが代表権を持つというメリー喜多川副社長の反応は、SMAPを司会にするのなら他のグループは出場させないという、端から見ればジャニーズにとって何の利益も生まないと思われる返答をしたという。
(※2015年はあまり接点のないNHKとも積極的に関係を築こうとしていたI氏でしたが)
つまり、もうこの時点でI氏とメリー氏との間には何らかの亀裂が生じており、取り返しの付かない状況になっていたとも推察できる。
実はその伏線と思われる出来事が、約1年前に起きていた。
ジャニーズファンを中心にジャニーズタレントには“派閥”的なものがあるのではないかとの噂が流れていた頃、2015年1月22日発売の「週刊文春」がメリー喜多川副社長への独占インタビューに成功し、メリー氏は次期社長を“藤島ジュリー景子副社長”であることを明言したうえで、I氏をその場に呼び「もしジュリーと飯島が問題になっているなら、私はジュリーを残します。自分の子だから。飯島は辞めさせます。それしかない」などと恫喝したという。
I氏は「いえいえ。派なんて全くないんですよ」「面白おかしく皆さんおっしゃっている。いちいち相手にしていてもしょうがない話だと思います。派閥なんて、私は天に誓って言った覚えはありませんので。今まで生きている中で」と弁解したが、メリー氏がI氏を強烈に意識していることがヒシヒシと伝わってきましたし、I氏としても一般誌上でメリー氏にここまでコケにされれば、いくら上司とはいえ信頼度が揺らいでも不思議ではない“事件”にも感じた(多かれ少なかれ対立構造があるにせよ)。
(※そこまで言いますか)
これらのことなどからジャニーズ事務所の基盤が揺らぎ始めていることをうかがわせるなか、I氏はこのようなメリー氏らとの溝をきっかけに“SMAP独立”を画策したものと思われる。
だがSMAPの「紅白司会」は叶わず、ジュリー派と言われるV6・井ノ原快彦(39)が白組司会を務め、白組のトリに近藤真彦(51)が起用された事実はI氏の去就問題を加速させたことを物語っているのかも。
(以下引用)
「昨年12月半ば、事はほぼ決しました。飯島さんは解雇されることになった。肝心のSMAPも当初は飯島さんと行動を共にし、全員で独立すると見られました。
しかし紆余曲折を経て、メンバーが4対1に分裂することが決定した。飯島さんのクビに伴い、4人が彼女についていく。事務所に唯一残るのは、木村拓哉です」
(引用元:週刊新潮)
I氏(飯島さん)が「解雇」されることになったということは、自らの意志で退社したのではなく、クビになったとも解釈することができる。
先述の「紅白」をめぐる暴走が大きなペナルティとなったのか、あるいはSMAPを引き連れての独立画策をめぐる一連の行動が原因なのかは定かではないが、多大なる功労者がこうした形で会社を去ることは不幸と言わざるを得ない。
そしてこれまで“二人三脚”と言ってもいい関係で“国民的アイドル”の座へと登り詰めたSMAPのメンバーにとっても、I氏の離脱は衝撃的だったはずですし、会社のその処分に納得がいかなかったとしても不思議ではない。
そうしたこともあってか、I氏とSMAPはそろっての独立を画策していた。
I氏とSMAPとの間にはそれほどの覚悟があり、絆で結ばれていたということの裏返しでもあるが、SMAPのメンバーで唯一、木村拓哉だけが独立を選択しなかったようで…?
(以下引用)
「事務所としても、顧問弁護士が個別にメンバーを呼び、意思確認を行った。結果、11月までに木村以外の4人が“脱退します”と明言した。木村への確認は12月半ばにようやく行えた。
彼は弁護士に、こう告げたのです。〝成功したから独立というのは、スジが通らない。自分はジャニーさんやメリーさんを決して裏切りません〟と。これを伝え聞いたメリーさんは、〝木村だけは、私が絶対守る〟と感激していました」(同)
(引用元:週刊新潮)
キムタクがジャニーズ事務所への残留を表明したとすれば、I氏と他の4人にとって最大の誤算だった可能性もある。
せめて5人が一緒であれば独立後に“SMAP”は名乗れなくても、これまでのイメージを最低限保てていたかも。
だがキムタクの残留で話がややこしくなり、他の4人がI氏と独立したとしてもこれまでどおりのイメージを保てるかは微妙な情勢にみえる。
あるいは仮に今後、他の4人がジャニーズ残留を果たしたとしても、一度退所を決断したのであれば筋が通らないのは4人の方になってしまうだけに、一番損をしない選択をしたのはキムタクということになりますし、なんだかSMAPを見る目も変わって来かねない話。
どのような結末が待つのか静かに見守るしかないが、“SMAP”という日本のエンターテインメント界における大きな存在が、こうした経営陣のゴタゴタとみられる背景を理由に消滅してしまうことほど悲しいことはなく、これまで育ててくれたファンに大きな代償を払うことになりかねない。
組織には多かれ少なかれ確執はあるものですし、今回の件は半ば感情的な判断で決定するべき事ではないように思われる。
まだ戻ることのできる希望があればいいのですが。
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