乃木坂46の主要メンバーで“十福神”と呼ばれる10名が2015年7月19日放送の大河ドラマ「花燃ゆ」(NHK、第29回)に出演したが、平均視聴率は前週を下回る12.0%に留まったと、7月23日発売の「週刊文春」が報じている。
“十福神”のメンバーは女優としての経験が浅いために演技指導もすんなりとはいかなかったほか、撮影外の時間には着物姿のままNHKの食堂で大はしゃぎするなどヒンシュクものだったようで…?
2015年の大河ドラマ「花燃ゆ」(NHK)といえば幕末の長州藩士・吉田松陰の末妹である主人公・杉文(井上真央)の生き様を描いた物語で、2015年1月4日にスタートしたが、第1話の平均視聴率は16.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と大河史上3番目の低さでの船出となった。
近年不振の大河ドラマだけに初回の数字はあまり気にする必要もないと思われたが、これまですでに3回も一桁台の視聴率を記録するなど低空飛行に歯止めが掛からず、大河史上ワーストの平均視聴率を記録した「平清盛」(NHK、2012年、12.0%)を下回るペースともなれば、現場も重苦しい雰囲気になっていることは想像に難くない。
同作には原作がなく(書き下ろしのオリジナル作品)、もともと2人の女性脚本家(大島里美氏と、宮村優子氏)が担当していたが、2015年5月3日放送の第18回からは脚本に金子ありさ氏が加わり3人体制になったことからも、現場の混乱ぶりがうかがえる。
むしろ誰か一人に任せてしまった方が軸がブレない上にやりやすかったかもしれないが、今となってはこうしたテコ入れも本当にテコ入れになっているのかよくわからない状態だ。
そんな迷走ぶりを象徴する出来事になりかねないのが、当初は出演予定がなかったとされるアイドルグループ・乃木坂46の“十福神”と呼ばれる主要メンバーの出演だ。
“十福神”は生駒里奈(19)、西野七瀬(21)、生田絵梨花(18)、白石麻衣(22)、橋本奈々未(22)、高山一実(21)、若月佑美(21)、桜井玲香(21)、秋元真夏(21)、深川麻衣(24)による10名で、彼女らは2015年7月19日放送の第29回において長州藩毛利家の大奥に新しく召し上げられた女中役で出演した。
(※こんな感じの格好で登場)
乃木坂46といえば現在、7月10日にスタートした深夜ドラマ「初森ベマーズ」(テレビ東京系)にメンバー全員が出演中のほか、同じく7月10日に映画「悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46」が公開され、さらに2015年7月22日には先述のドラマ「初森ベマーズ」の主題歌で12枚目のシングル「太陽ノック」がリリースされ、2015年07月21日付のオリコンデイリーCDシングルランキングでは推定売上481,599枚を記録するなど(同グループ最高の初動売り上げ)、まさに飛躍の時期ではあるが、女優としての経験値はほとんどないに等しいだけに、彼女らの起用が吉と出るのか注目されていたのだが…?
(以下引用)
「撮影は五月のGW明けから始まりました。当然、時代劇どころか演技もド素人なので、事前に大奥の奥女中が行う、正座、お辞儀、歩き方などの所作を練習したそうです。
でも、現場に入ると着物や帯は着崩れしてヨレヨレ。練習した所作もできず歩き方はまるでロボット。
着物が暑いからといって水分を摂り過ぎて汗をかき、カツラの生え際部分が目立たないように塗った油が溶けてしまった」
(引用元:週刊文春)
“十福神”のメンバーは女優としてのキャリアの少なさもさることながら時代劇も初出演だっただけに、所作の練習の段階から四苦八苦だったようだ。
素人同然の面々が水分摂取の調整の勝手が分からず、カツラの生え際の油が取れてしまうのも無理はない話。
ベテラン女優であればその辺の勝手は分かっていると思われるが、さすがに時代劇初挑戦が大河ドラマの乃木坂46メンバーには荷が重すぎたのでは。
NHKも人気者だからこそ起用したものと思われるが、出演は今回(第29回)限りのようなだけに一種の起爆剤の役割に期待したのだろうか。
それにしても濃い内容を求めるのではなく、キャスティングに頼り視聴者を振り向かせようとする姿勢には、NHKの変わらぬ迷走ぶりが拭えないが、大河ドラマ初出演となった“十福神”のメンバーにとっては異例の抜擢だっただけに嬉しさを隠せなかった様子。
だがそのハシャギっぷりは、周囲にとっては不快なものだったようで…?
(以下引用)
「だから食堂では大ハシャギ。NHKの食堂メニューが気に入ったらしく、『明日はカレーを食べる!』とか『東出昌大(27)さんに会えなかった!』と大声で騒いでいた。
着物姿のままだったから周囲の顰蹙(ひんしゅく)を買っていたね」(同前)
(引用元:週刊文春)
“十福神”のメンバーも突然降って沸いたように大河出演が決まったのかもしれないですし、喜びを隠せないのも無理はないところだが、近年は乃木坂46メンバーの松村沙友理(22)の不倫疑惑や、大和里菜(20、報道当時19。すでに乃木坂46を脱退)の未成年飲酒疑惑が報じられるなど、運営サイドにもメンバーの育成や管理に対する甘さがみられる現状では、上記のような態度も周囲から“ヒンシュクもの”と思われても仕方がない。
「花燃ゆ」は2015年7月12日放送の第28回から長州藩・毛利家の大奥の様子を描いた“大奥編”がスタートし、同回では4月26日放送の第17回以来となる12%台(12.4%)の視聴率を記録するなど復活の兆しもみられたが、“十福神”のメンバーが出演した7月19日放送の第29回では12.0%とむしろ数字を下げてしまった。
(※逆効果だった?)
乃木坂46サイドからすれば先述の民放ドラマや映画への出演やCDリリースが重なる絶好のタイミングな上に、今年の「NHK紅白歌合戦」の初出場も見据えてくさびを打った形にもみえるだけに“大河出演”でかなり得をしたようにもうつるが、なんとか浮上のきっかけをつかみたい「花燃ゆ」サイドからすれば打開策が裏目に出て、後手後手に回っている印象も拭えない。
それでも2週連続で12%台をキープした“大奥”シリーズで、何とか持ち直すことができるのか、今後の展開が気になるところ。
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