特撮ヒーロー番組の先駆けとなった「ウルトラマン(初代)」(TBS系、1966~1967年)の貴重なNG集(約60分)のフィルムが関係者の自宅から発見されたと、2013年10月23日放送の「ニュースウオッチ9」(NHK)などが報じた。
ネット上では「垂涎の映像だったなあ」「NGシーンのバランス崩して倒れるウルトラマン。逆にリアル!」「CG使ってない映像の生々しさっていいよなあ」「出来る限りの事を、精一杯する。 ウルトラマンを創った方々は、本当に凄い」などと、絶賛の声が挙がっている。
(以下引用)
番組では、「嘘の中にリアリティを追求するため、徹底的に本物にこだわった」という関係者の証言とともに、それを裏付ける未公開NG場面が紹介された。
例えば、ウルトラマンが怪獣を持ち上げるシーンでは怪獣とともにセットに植えられていた木を持ち上げてしまう。しかしその木には根っこが確認でき、セットには本物の木一本一本が植えられていた事が分かる。
他には、“炎がまったく効かない”とう設定のジャミラのシーンで、炎を吹きつけられたジャミラが燃えてしまうNG場面も放送。ジャミラが燃え上がると、数人のスタッフがかけより必死に消火活動するところまで映し出されていた。
(引用元:おたくま経済新聞)
そのウルトラマンの貴重なNG場面を報じたニュース動画がコチラでみられる(↓)。
約50年前の大変貴重な未公開映像で、本来なら捨てられるはずのものだったようだ。
同映像には怪獣を投げ飛ばそうとして転倒したウルトラマンや、セットにつまづく怪獣などが映っていたほか、山のセットなどにある木は一本一本植えられていたことや、炎のシーンも可能な限り本物の火を使っていたことなど、製作した円谷プロのこだわりも垣間見えるものだったようだ。
ツイッターでは、以下のような意見が出ていた。
(以下、ツイッターより抜粋)
「すごいね…残ってるのが」
「木も炎も本物なのか…すごい」
「カッコいいんだ、炎とウルトラマンの組み合わせは!」
「ジャミラの腹部で燃える炎をあわてて払うウルトラマンのスタッフ。それでも本物の火にこだわったのはえらい」
「やはり円谷作品は物凄く奥が深い」
「今時のライダーのCGバリバリ映像が、やっぱチープに見える」
「最近のウルトラマンに愛着を感じないのは、デジタルだからなのか。やっばりあの時代、いい時代だったんだなあ」
(情報元:ツイッター)
ちなみに同NG集は2014年1月29日発売の「ウルトラマン Blu-ray BOX III」に収録される予定とのことで、気になる方はぜひチェックされてみては。
そんなウルトラマンシリーズといえば、「ウルトラQ」(1966年)に始まり、「ウルトラマン」(1966年~1967年)、「ウルトラセブン」(1967年~1968年)、「帰ってきたウルトラマン」(1971年~1972年)、「ウルトラマンA」(1972年~1973年)、「ウルトラマンタロウ」(1973年~1974年)、「ウルトラマンレオ」(1974年~1975年)、「ザ☆ウルトラマン」(1979年~1980年、アニメ作品)、「ウルトラマン80」(1980年~1981年)へと続くなど、人気を博してきた。
その後はアニメ制作や海外展開などもあり、テレビでの放送はしばらく見送られていたようだが、「ウルトラマンティガ」(1996年~1997年)で16年ぶりの復活を果たし、「ウルトラマンダイナ」(1997年~1998年)、「ウルトラマンガイア」(1998年~1999年)、「ウルトラマンコスモス」(2001年~2002年)、「ウルトラマンネクサス」(2004年~2005年)、「ウルトラマンマックス」(2005年~2006年)、「ウルトラマンメビウス」(2006年~2007年)へと続いた。
ただし「ウルトラマンティガ」以降は、これまでの「M78星雲からやってきた宇宙人」という従来の設定が排除されたり、CGも随所に使われるなど様相はだいぶ変わっていたようだ。
また最近も新作こそあるものの、短編ものなどにとどまっているようだ(情報元:ウィキペディア)。
初期の頃は視聴率も30~40%近く取っていたウルトラマンシリーズだが、時代の経過とともにマンネリ化したり、予算の制限などもあったりしたはずで、特撮モノ特有の細かいこだわりの維持が難しくなったこともシリーズ存亡の危機を招いた原因の一つかも。
だが当時のNG集からはまるで週一で作っていたとは思えないほどの映画並みのこだわりが感じられますし、作品に注ぎ込まれる溢れんばかりの情熱がヒシヒシと伝わってくる。
当時はCGなどない時代。
まだ古いシリーズを観たことががない人は、一度DVDやBlu-rayで見返してみると世界観が変わるかも…?
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