ドラマ「家政婦のミタ」(日本テレビ系)が、いよいよ2011年12月21日に最終回を迎える。
最終回の結末や視聴率にも注目が集まるが、そんな「ミタ」の生みの親で、脚本家の遊川和彦氏(56)がとっておきの秘話を明かしている。
(以下引用)
構想段階では「ミタ=松嶋菜々子」ではなかったという。
遊川氏 誰がやろうが、面白いキャラクターを作らなければいけない。「松嶋さんじゃなきゃダメだ」となったら、こちらの負けですから。
今となっては、これ以上ないはまり役に見えるが、配役の決め手は何だったのか。
遊川氏 失礼かもしれないが、松嶋さんが本当に「役者」なのか、それとも1人の「スター」なのか確かめたかった。最初の台本読みリハーサルでイケるなと確信した。最終的には、彼女しかあり得なかった。
(引用元:asahi.com)
「家政婦のミタ」のキャストをはじめて見た時、失礼ながら名前を聞いたことのない俳優が多いと感じた。
だが蓋を開けてみれば、夫役・長谷川博己、子役の4人、家政婦紹介所の白川由美、お隣の主婦役・佐藤仁美など全てのキャラがいきいきと輝いている印象を持った。
遊川氏の「誰がやろうが、面白いキャラクターを作らなければ」という言葉の裏には、豪華なキャストを揃えればいいというものではないという一部の安易な制作現場への批判も感じとれる。
実際、配役を決める段階では主演の松嶋でさえ試されていたというから、いかに脚本に見合った人材を求めていたかがうかがえる。
だが、最近の制作現場ではそんな強いこだわりが通りにくい側面があるようで…?
(以下引用)
遊川氏は、ベストセラーの原作の脚本化ではなく、オリジナル作品にこだわってきたタイプ。話題になっている原作と比べ、企画が通りにくいのが、現実だ。
遊川氏 我々は(原作が売れているという)大企業のような作品に挑んでいく零細企業のようなもの。松嶋さんは、企画書だけで出演を決意してくれた。放送枠がいいからとか、(原作が売れている)勝ち馬に乗るという人も多い中、松嶋さんは違った。
話は最近のドラマ制作に対する問題意識に及んだ。
遊川氏 みんなドラマでは“零細企業の熱意”を書くくせに、ドラマを作る現場は、やらない。それはおかしいじゃねえか。
(引用元:asahi.com)
テレビ不況の影響も多分にありそうだが、最近はベストセラーの実写化など、ある程度数字が期待できる企画の方が通りやすいという。
だが、遊川氏はオリジナル脚本にこだわってきた。
オリジナルには当然、テレビでどう見せるかを熟知している脚本家の腕が反映されやすいメリットがあるが、原作がないだけに蓋を開けてみなければ当たるかどうかの確証を得られにくいというデメリットもある。
それだけに俳優側もオファーを受諾しづらい面がありそうだが、松嶋は企画書の段階で出演を決意したそうで、これも大きかったようだ。
さらに撮影中には、俳優陣との徹底的な議論も作品を支えているようで…?
(以下引用)
キャラクター像をめぐる攻防もあった。議論したのは主人公が家族たちに心を許し始める9話以降。
遊川氏 (松嶋に)カチンときたって言われた。僕は書いてるから話を知ってる。でも演じる側は「なぜ変わるの」と疑問を持つ。でも、いくら話しても無駄はない。コミュニケーションを取るのを面倒くさがってる時代ですから。
(引用元:asahi.com)
俳優陣ははじめから最終回までの内容を全て知っているわけではなく、1話ごとに台本を覚え、撮影を行い、初めて次の展開を理解していくのだろう(実際にはわかりませんが)。
ミタを演じる松嶋は、第9話で心を許し始めるシーンに疑問を感じたそうだが、その気持ちをうやむやにせず遊川氏にぶつけていた。
最終回までの流れを知っている遊川氏にとっては、そのミタの感情の動きは計算通りだったとは思いますが、逆に言われてハッとさせられたこともあったのでは。
いずれにしても、議論を戦わせることでよりよい作品になっていることは間違いなさそう。
12月21日は最終回(22時~)の前に特別番組「さよなら「家政婦のミタ」特別版」(21時~)が放送される。
こちらも併せて要注目だ。
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コメント
市原悦子が適役だね!
どんなに有名な役者そろえたって、やっぱりドラマの柱になるのは第一にストーリーの面白さ!
有名かどうかなんて二の次だよ。
脚本の深さと創造性の新鮮さがないドラマは有名人を何人使ったって、誰も興味をそそられない。
そういう中身ないドラマ制作者は視聴者をナメてるから、視聴率は下がって当たり前!
そんな事くらい素人だってわかる事なのに「南極大陸」も「月の恋人」の制作者も頭悪すぎる。
全部キムタクのせいにするのは気の毒だけど、キムタクもプロならばちゃんとした脚本なのか、見極める力つけないとコケ続けるだけではないかな?
ミタさん言うほど面白くなかった。マスコミ持ち上げすぎ、宣伝うざすぎ!
南極大陸は原作とは、掛け離れたオリジナルを手掛けてきた作品だったので、激戦の日曜の時間帯としては、大健闘だったと感じています。