芸能人ブログの中でも特に「じわじわくるブログタイトル」(アメーバブログを対象)を、「gooランキング」がランキング形式で発表している。
ブログタイトルはそのユニークさも読者数を増やすための重要な要素と思われるが、わかりやす過ぎてもマンネリ化しそうなだけに、毎日読んでもらうためには「じわじわ」くるような絶妙さ加減が肝になりそうだが、その結果とは…?
芸能人の多くは日々の芸能活動のみならず、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じてファンとの距離を縮めようと地道な努力を重ねている。
SNSといえばツイッターやインスタグラム、フェイスブックなどもメジャーではあるが、その元祖は何と言ってもブログであり、いまだに根強い人気を誇っている。
ブログはある程度の文章量を書く必要があるので億劫に感じてしまう人もいるかもしれないが、要は日記のようなものだと考えれば、自身の率直な思いを伝えたり残しておくことのできる点でメリットがあり、写真を掲載して彩りを出したり、コメント欄を開放してファンとコミュニケーションを図ることもできる。
芸能人の中には1日数回更新する量産型ユーザーもいるが、基本的に1日1回がわかりやすい更新単位で、ファン(読者)もブログ閲覧を日課にしやすいメリットもある。
そして何と言ってもブログには、ツイッターやインスタグラムには基本的にない“タイトル”が存在する。
大抵はトップページにアクセスすると最上部に写真入りでドーンとインパクトのある“タイトル”が出迎えてくれるが、そのタイトルはまさにブログの顔であり、タイトル次第でアクセス数が変わってきても不思議ではない。
ましてや芸能人ブログは今や激戦区で飽和状態ともいわれ、パイの奪い合いのような状態でもある。
無論いましっかりとついてきてくれている自身の大切なファンのために更新を続けることが芸能界を長生きするうえでの大前提だと考えられるが、新規ファンの開拓には個性的なタイトルも必要になってくる。
だがあまり奇をてらいすぎても本人のイメージを損ねると思われますし、「○○のブログ」のように無難すぎるのも一度の来訪で忘れられてしまうだろう。
そうした意味では本人のイメージをしっかりと表現させながらも、一度訪れた読者に新鮮な驚きを与えつつ、嫌みにならない絶妙なラインのタイトルをつけることが、読者の再訪を促す導線になる。
今回「gooランキング」で発表された「じわじわくるブログタイトル」(アメーバブログに開設されている芸能人ブログが対象)が興味深い。
「じわじわくる」ということは噛めば噛むほど味が出る“スルメ系タイトル”と言い換えることもできるかもしれませんし、どんなタイトルが並んでいるのか、ベスト10を見てみよう。
(以下、gooランキングより抜粋)
- 01位 藤原紀香「氣愛と喜愛で♪ノリノリノリカ ☆NORIKA’s sensation☆」(71票)
- 02位 Mr.マリック「きてます!!」(68票)
- 03位 西野カナ「君に会いたくなるから」(41票)
- 04位 板東英二「ブレイクしたいねんっ!!」(40票)
- 04位 石田純一「No socks J life」(40票)
- 06位 高橋真麻「マーサ!マーサ!タカハシマーサ!」(37票)
- 07位 樽美酒研二(ゴールデンボンバー)「オバマブログ」(31票)
- 07位 吉田羊「放牧日記」(31票)
- 09位 岡本夏生「人生ガチンコすぎるわよ!」(28票)
- 10位 織田信成「氷上のお殿様」(27票)
- 10位 富澤たけし(サンドウィッチマン)「名前だけでも覚えて帰ってください」(27票)
(情報元:gooランキング)
堂々の1位は、藤原紀香の「氣愛と喜愛で♪ノリノリノリカ ☆NORIKA’s sensation☆」。
まず「氣愛と喜愛で♪」と「気合い」ともかけたと思われるスピリチュアルな言葉でスタートし、若干重めになるかと思いきや「♪」マークを入れて一気にイメージを軽くしたうえに、「ノリノリノリカ」、「☆NORIKA’s sensation☆」と“紀香”の連発&マーク第2弾となる「☆」も連発し、もはや意味不明ながらもスゴイ勢いと元気が出そうな余韻を残す絶妙さを醸し出している。
これだけタイトルが長いにも関わらず、1位に輝いたことにさすがのセンスを感じさせる。
2位のMr.マリックの「きてます!!」は、まさに過去に一世を風靡した「ハンドパワーです!!」、「きてます!!」のコールでスプーン曲げやお札を浮かせたパフォーマンスを連想させるもので(世代によっては知らない方もいるかもしれませんが)、シンプルながらも最後の「!!」マークがあることで、本物感とインチキ感(失礼)のせめぎ合いを絶妙に表している。
また真剣な様子でハンドパワーをイメージしたポーズを取ったトップページの写真もタイトルと合わせてジワジワくる一方で、彼の芸(奇術)に対する真っ直ぐな信念も表しているようで絶妙なバランスにみえる。
3位の西野カナの「君に会いたくなるから」は6枚目のシングル曲と同一タイトルだが、彼女といえば楽曲の中に「会いたい」や「会えない」、「会いたくて」など“会いたい系ワード”が頻出することで知られており、ネット住民からも「会えなさすぎ」、「早く会えよ」などとたびたびツッコミが入るほか、あのタモリさんにも「今の時代、会えるでしょ」と言われてしまったほど。
これも戦略の一環なのかもしれないが、ダメ押しとばかりにブログタイトルでも「君に会いたくなるから」と言われると、なんだか切実さを飛び越えて滑稽に聞こえてくるから不思議だ。
4位以下もジワジワ感は満載で、板東英二には今それを言われると切実すぎますし、石田純一は靴下を履かない一途な信念をひとひねりしているうえに、英語でシャレてる感を出しているのがジワジワくる(「J」は純一の意と思われます。逆に「No socks No life」にすると「靴下なしでは生きられない」の意になってしまいます)。
高橋真麻は歌声が聞こえてきそうですし、岡本夏生は下ネタなのか本気なのかわからないが、途轍もない迫力とカオスを感じさせる。
吉田羊や織田信成はきちんとまとまっているがシュールで、名前や顔と組み合わせて想像してみるとジワジワくる。
11位以下も上位に負けず劣らずで、個人的には16位の鈴木福「笑う門には福ブログ」、20位の矢口真里「初心者です。」、22位タイの杉浦太陽「太陽のメッサ○○食べ太陽」、22位タイのダイアモンド☆ユカイ「ユカイなサムシング」、25位タイの村主章枝「すぐりふみえのぐりぐり日記」、25位タイの東原亜希「ひがしはらですが?」などにジワってしまった。
いずれも共通点は各々の人柄を絶妙に表現していることだと思われますし、一見古くさい言い回しも時間の経過とともに新たな化学反応を起こしジワってくるパターンもあるようにみえる。
他にランクインしたタイトルに興味のある方は上記のリンクからご覧になれるので、自分に合いそうなブログを探し出してみるのもいいかも…?
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