歌手で俳優の福山雅治(47)やサザンオールスターズらの所属する大手芸能プロダクション「アミューズ」の株主総会が2016年6月26日に両国国技館で行われ、過去最高益を更新したことが明らかになった。
福山ファンの株主にとっては、彼が昨年9月に電撃結婚したことや、今年も主演ドラマ「ラヴソング」(フジテレビ系、2016年4月期)が“月9ドラマ”史上最低視聴率に終わったことなどもあり、不安の声が出ていたようなのだが…?
アミューズといえばサザンオールスターズや福山雅治(47)をはじめ、歌手ではポルノグラフィティ、Perfume、BABYMETAL、ONE OK ROCK、星野源(35)らを擁するほか、俳優では深津絵里(43)、ディーン・フジオカ(35)、上野樹里(30)、吉高由里子(27)、佐藤健(27)、三浦春馬(26)、仲里依紗(26)、神木隆之介(23)、野村周平(22)らを抱える大手芸能事務所である。
そんなアミューズが2016年6月26日に東京・両国国技館で株主総会を開催し、2015年度の決算報告を行った。
なおアミューズは東証1部に上場しているが、その看板俳優で“独身最後の大物芸能人”と言われた福山が2015年9月28日に女優・吹石一恵(33)との結婚を発表した翌日には同社の株価が急落する“福山ショック”が起きたほか、最近ではそんな不安に追い打ちをかけるかのように福山の主演ドラマ「ラヴソング」(フジテレビ系、2016年4月期)が“月9ドラマ”史上最低視聴率(8.5%)に終わったことなどもあり、彼のファンである個人投資家の中には「今回の株主総会は荒れると思っていた」(福山ファン歴26年で総会参加者の40代女性。情報元:日刊ゲンダイ)との声も挙がるほど、同社の業績は心配されていた。
ところが蓋を開けてみれば、同社の2015年度の業績は過去最高益を更新するものだったという(営業収入489億2400万円、経常利益58億5500万円。情報元:日刊ゲンダイ)。
しかも、福山の電撃結婚が経営に与える影響もほとんどないようで…?
(以下引用)
本人のファン離れについても、「ライブのチケットは結婚前より取りづらい状況」(事務所関係者)というから杞憂に終わったようである。
(引用元:日刊ゲンダイ)
福山は2015年9月28日に吹石との結婚発表後、ライブ「福山☆冬の大感謝祭 其の十五 流行歌、無流行歌、そして、ご無沙汰歌 イクぜ!俺とお前の福山歌!!」(2015年12月19日~31日)を開催しており、そのチケットのファンクラブ先行販売は結婚発表後(2015年10月16日~26日)だったが、それにもかかわらず「チケットは結婚前より取りづらい状況」で完売したのであれば、結婚が福山ファンに直接大きな影響を与えた可能性は低い。
ライブへの影響がそれほど大きくないのだとすれば、福山がこれまで男女問わず様々な仕掛けで積極的に交流を重ねてきたことが実を結んだ結果ともいえる。
だが最近ではそんな新婚の福山が、なぜか王道のラブストーリーに定評のあるフジテレビ伝統の“月9枠”のドラマ「ラヴソング」(2016年4月期)で主演を務め、しかも不名誉なことに“月9”史上最低視聴率(全話の平均視聴率8.5%)で終了したばかり。
福山は近年ラブストーリーへの出演から遠ざかっていたうえに、あえて新婚のこの時期に恋愛ドラマで主演を務めたことには疑問も覚えますし、何よりファンにとっても苦痛だったと思われたが、このキャスティングにはどのような事情があったのだろうか。
株主総会では、この件に質問を投げかけた個人株主もいたようで…?
(以下引用)
個人株主の男性が、結婚したばかりの福山を“20歳差のラブストーリー”を描いた月9ドラマ「ラヴソング」に主演させた意図を尋ねる場面もあったようで、
「畠中社長は月9の出演は2年前から決まっていたと説明。“あのようなこと(結婚)が起きた”と話していたので、想定外だったようです」(参加した株主のひとり)。
(引用元:日刊ゲンダイ)
なんと福山の“月9”主演は2年前から決まっており、まさかその放送が差し迫った時期に彼が結婚したことは畠中社長にとっても想定外の出来事だったようだ。
とはいえ福山はアミューズの稼ぎ頭の一人でもあり、(結果的に)同社の株価にまで影響を及ぼすだけの存在であることを考慮すれば、せめて事前に相談するなり、連携を取るなどし「ガリレオ」(2007年10月期、2013年4月期の2シリーズに渡り、福山主演の“月9枠”で放送)のようなミステリー路線に変更するなどの対応はできなかったのだろうか。
福山が結婚を発表した時点ですでに「ラブソング」のストーリーの大枠が決まっていたのであれば仕方がなかったのかもしれませんし、同作にはヒューマンドラマの要素も入っていたので、いけると判断した可能性もある。
ただ47歳の福山と20歳の藤原さくらはさすがに年齢差がありすぎたと思われますし(ドラマでは44歳と21歳の設定でしたが)、残念ながら結果はついてこなかったが、今後の福山の方向性を模索する判断材料にはなったと思われますし、なかなか思い切ったトライだったとも思う。
そんな福山もさすがにピークを過ぎたと言わざるを得ないアミューズがいま最高益を出したことは、彼だけに頼らない経営をしている裏付けでもある。
同社は特に海外志向のアーティストが育っており、PerfumeやBABYMETAL、ONE OK ROCKらが世界でライブ活動を行っている一方で、2016年2月には関連会社がシンガポールにライブハウス兼クラブをオープンし、先述のグループのツアー開催地としても機能させたり、他の国のアーティストを招聘しライブ開催を行うほか、富裕層をターゲットにしたクラブ事業も兼備することで独自のアジア戦略を展開しているとも聞く(情報元:「日経エンタテインメント」2016年4月号)。
2016年6月26日付の「日刊スポーツ」によると、今回のアミューズの躍進は「サザン、福山、Perfumeら大物アーティストのライブ売り上げを含むアーティストマネジメント事業が好調」だったことによるようだが、同社はおそらく国内を主なターゲットにしていると思われるAKB48グループやジャニーズ事務所とは一線を画す戦略で、今後も成長していくのだろう。
芸能界のグローバル化に最も対応している大手芸能事務所が「アミューズ」だとすれば、所属アーティストが海外の賞レースなどに顔を出す日もそう遠くはないかもしれないですし、株主さんにとっても嬉しい誤算が判明した今回の株主総会だったのでは。
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