女優・松嶋菜々子(42)が2016年7月スタートのドラマ「営業部長 吉良奈津子」(フジテレビ系)で主演を務めることが明らかになったが、この出演交渉はすんなりと進んだわけではなかったという。
松嶋には大ヒットドラマ「家政婦のミタ」(日本テレビ系、2011年10月期)の続編制作を望む日本テレビもオファーを出していたが、最終的に彼女が選んだのはフジテレビだった。その理由とは…?
松嶋菜々子といえば日本を代表する人気女優であり、代表作にはドラマ「GTO」(フジテレビ系、1998年7月期、平均視聴率28.5%)や、ドラマ「魔女の条件」(TBS系、1999年4月期、平均視聴率21.5%)、ドラマ「救命病棟24時」(フジテレビ系、1999年1月期、平均視聴率20.3%。2013年の第5シリーズまで続編が制作されている)、ドラマ「やまとなでしこ」(フジテレビ系、2000年10月期、平均視聴率26.4%)、ドラマ「家政婦のミタ」(日本テレビ系、2011年10月期、平均視聴率25.2%)などがある。
プライベートでは2001年に俳優・反町隆史(42)と結婚し、2004年に長女を、2007年に次女をそれぞれもうけるなど主婦業にも努めてきたが、その傍らで女優業も続けており、特に「家政婦のミタ」(日本テレビ系)ではこれまでのイメージを一掃するキャラクターを演じ、最終話で平均視聴率40.0%を記録したことは記憶に新しい。
松嶋にとって1990年代後半が女優としての絶頂期、2000年代が主婦業と併行しながらもシリーズ化された「救命病棟24時」(フジテレビ系)などを中心とした女優業と両立しながら奔走した時期であったとすれば、2010年代は子供の成長に合わせ徐々に女優業への本格復帰も見据えた動きが期待される時期かもしれないですし、そうした時に「家政婦のミタ」(日本テレビ系)が爆発的なヒットを飛ばし、新旧ファンも含め“松嶋人気”を改めて世に知らしめたといえる出来事はまさに絶妙なタイミングだったといえるのかも。
当然のごとくその後は“ミタバブル”に沸き、松嶋は直後のクールでドラマ「ラッキーセブン」(フジテレビ系、2012年1月期)に出演したり、映画「藁の楯」(2013年4月26日公開)にも出演した。
現在はそんな“松嶋フィーバー”も一段落した感があるが、女性誌等で報じられる近況からは彼女が子育て等ともバランスを図りながら公私ともに充実させている様子が伝わってくる。
そんな生き方に共感するファンも少なくないのかもしれないが、そんな中で根強く残っているのが「家政婦のミタ」の続編の待望論である。
実は同作の最終話は意味深で、見方によっては続編があっても不思議ではない余地を残したラストシーンだった。
視聴率三冠王を狙いたい日本テレビからすればバラエティ番組やスポーツ番組では優位をキープしているが、連続ドラマには若干の不安要素がありそうなだけに「ミタ」も含めたシリーズ化の期待できるドラマは大事にしたいところかも。
実際、女優・杏(30)主演のドラマ「花咲舞が黙ってない」(日本テレビ系)は第1シリーズ(2014年4月期)、第2シリーズ(2015年7月期)とシリーズ化に成功したが、杏の結婚(2015年)や出産(2016年)もあり、今年はさすがに難しい状況だろう。
そうなれば俄然「家政婦のミタ」に白羽の矢が立ちそうだが、実は日テレはこれまでも何度か松嶋と交渉してきたものの、うまくいかなかった経緯があるようで…?
(以下引用)
「(前略)当時は松嶋サイドと会議を重ねてきたが最終的に話がこじれ、昨年には日テレから出禁という最悪の事態になった。
しかし、ドラマ担当役員の配置換えで制作体制も大きく変わり、日テレがドラマコンテンツ強化の方針を取ったことで、再び続編話が持ち上がったんです」(芸能プロ関係者)
(引用元:リアルライブ)
日テレからすれば「家政婦のミタ」は喉から手が出るほど続編制作を熱望していた作品と思われるが、松嶋側とは何らかの理由で折り合いがつかなかったのかも。
松嶋もこれまでの出演ドラマはフジテレビやTBSが大半を占めており、日テレとは当初からそれほど太いコネクションがあったわけではなかったと思われるだけに、日テレサイドからすれば「家政婦のミタ」で結んだ彼女との縁をもっと大切にする必要があったかと思われるが、松嶋が昨年「日テレから出禁」になったのが事実だとすれば、むしろ関係は取り返しのつかない域にまで悪化していたと考えるのが自然だろう。
そんな失態に日テレも配置転換を行うなど心機一転で再び松嶋を迎え入れようと画策したらしいが、そこで黙っていなかったのがフジテレビだったようで…?
(以下引用)
「亀山千広社長自らが出向き説得に当たったといいます。さらに、ドラマの企画も配役も、ほぼ松嶋サイドの意向を反映することを了承し、改めてオファーを出し続けた。
ただ、フジはこの1年で平均視聴率が2桁を超えたドラマは2本のみで、主演した俳優陣は軒並みイメージダウンとなっている。誰がどう見ても日テレを受けると思っていた」(テレビ局関係者)
(引用元:リアルライブ)
松嶋は過去の出演作をみてもフジテレビに恩義を感じている可能性もありますし、社長直々の説得があったとすればその熱意に応える形にしたのかも。
松嶋が気心の知れたスタッフらとも再び一緒に仕事ができるのだとすればやりやすい環境であることもうかがえますし、連ドラとしても「救命病棟24時(第5シリーズ)」(フジテレビ系、2013年7月期)以来、約3年ぶりとなり新鮮味もあるだけにタイミング的にも申し分はなさそう。
だが近年のフジテレビはドラマの不振が顕著で、直近1年(2015年7月期以降)で全話の平均視聴率が10%を超えたのは「5→9~私に恋したお坊さん~」(2015年10月期、平均視聴率11.7%、主演・石原さとみ)と、「恋仲」(2015年7月期、平均視聴率10.8%、主演・福士蒼汰)のみだけに、松嶋に賭けているかのような意気込みも伝わってくる。
とはいえ昨今のフジドラマはもともとドラマで鳴らしてきた実績も足かせになっているのか、コケれば途端にイメージダウンにつながるリスクも付きまとい始めているようで、2016年4月期では“月9”史上最低視聴率8.4%を記録したドラマ「ラヴソング」の主演・福山雅治(47)や、平均視聴率4.5%に終わった「OUR HOUSE」の芦田愛菜(11)やシャーロット・ケイト・フォックス(30)らにとっては大きなイメージダウンになった可能性もある(ネットなどの過剰な反応も、原因の一部と考えられますが)。
松嶋もそんなリスクをある意味で背負った形になるが、彼女にはまだ幾分余裕があるようで…?
(以下引用)
「亀山社長の顔を立てたことはもちろんですが、夫の反町隆史も『相棒』シーズン15に出演できることが発表された。
それで松嶋は“古巣で冒険してみよう”とジャッジを下したようです」(芸能プロ関係者)
(引用元:リアルライブ)
松嶋の夫・反町隆史(42)は人気ドラマ「相棒 season14」(テレビ朝日系、2015年10月期~2016年1月期)で“4代目相棒”冠城亘役に抜擢されたが、「相棒 season15」(テレビ朝日系、2016年10月期~)への続投も決まったほか、2017年には劇場版「相棒 -劇場版IV-」も制作される予定とのことで、松嶋も仕事はマイペースで進めやすくなった面はあるのかも。
何より「相棒」は原則として2クール(6カ月間)放送されるパターンが続いているだけに、反町にとっては大きい続投劇といえる。
そう考えると松嶋&反町夫妻に良い風が吹き始めているようにみえるが、お互いそれぞれが好結果に結びつけることができるかどうか気になるところ。
ただ、松嶋主演の「営業部長 吉良奈津子」というタイトルは大ヒットドラマ「半沢直樹」(TBS系、2013年7月期、主演・堺雅人)や「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系、2012年~2014年、第3シリーズまで継続中。主演・米倉涼子)、あるいは「踊る大捜査線」シリーズ(フジテレビ系)のスピンオフ作品である映画「交渉人 真下正義」(2005年5月7日公開)や映画「容疑者 室井慎次」(2005年8月27日公開)などとかぶっているような気もしてくる(奇しくも「踊る大捜査線」シリーズの当時のプロデューサーが現・亀山千広社長だった)。
良い意味でヒットの香りを運んでくれればよいが、二番煎じと思われるリスクもありそうで、どうなるものか注目したいと思う。
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