俳優・阿部寛(51)の主演ドラマ「下町ロケット」(TBS系)が、第5話(2015年11月15日放送)に平均視聴率20.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録するなど好調をキープしているが、現場の緊張感はピークに達していると、11月17日発売の「女性自身」が報じている。
「下町ロケット」は、最終話の平均視聴率が42.2%を記録したドラマ「半沢直樹」(TBS系、2013年7月期)と同じ“日曜9時枠”のため、キャストやスタッフも“『半沢』に追いつけ追い越せ”と士気は高まっているようだが…?
阿部寛の主演ドラマ「下町ロケット」(TBS系)が、2015年秋クール(10月期)の連続ドラマにおいて、首位を独走する平均視聴率をキープしている。
ちなみに現時点(第5話)までの平均視聴率の推移は以下の通り(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
- 第01話(10/18)=16.1%(108分の拡大版)
- 第02話(10/25)=17.8%(69分の拡大版)
- 第03話(11/01)=18.6%
- 第04話(11/08)=17.1%
- 第05話(11/15)=20.2%
(情報元:Audience Rating TV)
同ドラマは初回で16.1%と“秋ドラ”トップのスタートを切ると、右肩上がりで視聴率を上げ、第4話で17.1%と一段落したが、これは同日行われた「世界野球プレミア12 日本×韓国戦」(テレビ朝日系、開幕戦、平均視聴率19.0%)が当初の予定を約2時間5分延長し、22時59分まで延長した影響で丸かぶりしたことが大きいと思われる。
それでも「下町―」は17.1%を取っただけにその勢いに陰りはみられず、第5話(11月15日放送)には20%の大台に乗せてきたことからも、上昇気流に乗ったものと思われる。
ちなみに「下町ロケット」といえば、これまで数々の実写化作品が高視聴率を連発している小説家・池井戸潤(52)の同名小説が原作(2011年上半期の「直木賞」受賞作)で、今回のドラマ版では主演・阿部寛(51)が小型エンジンを主力商品とする中小企業「佃製作所」の社長・佃航平役を演じているほか、俳優・杉良太郎(71)が「佃製作所」の持つ特許を狙い、宇宙航空分野で世界的シェア拡大を目論む大企業「帝国重工」の社長・藤間秀樹役を、歌手で俳優の吉川晃司(50)が同社宇宙航空部の部長・財前道生役をそれぞれ演じている。
展開の面白さもさることながら、これまで「半沢直樹」(TBS系、2013年7月期)や「ルーズヴェルト・ゲーム」(TBS系、2014年4月期)など“池井戸作品”の実写化で実績のあるTBSのドラマ班だけに、今回の「下町ロケット」でも弁護士役に恵俊彰(50)や池畑慎之介(63)、「佃製作所」の経理部長役に立川談春(49)、白水銀行の融資課長約に春風亭昇太(55)、ナレーションに元NHKアナウンサーの松平定知(71)をそれぞれ起用するなど配役の妙も冴えている。
そんな同ドラマの放送される“日曜9時枠(日曜劇場)”といえば、過去に「ビューティフルライフ」(2000年1月期、平均視聴率32.3%、主演・木村拓哉と常盤貴子)をはじめ、近年では「JIN-仁-完結編」(2011年4月期、平均視聴率21.3%、主演・大沢たかお)や、「半沢直樹」(2013年7月期、平均視聴率28.7%、主演・堺雅人)が放送されたTBSを代表するドラマ枠として知られる。
それだけに「下町ロケット」の主演・阿部寛にも、かなりのプレッシャーがあったようで…?
(以下引用)
「普段は視聴率に一喜一憂しない阿部さんですが、今季民放トップの数字にとても喜んでいました。
’13年に最高視聴率42%を記録した『半沢直樹』と同じ枠、同じ制作陣ということもあり、『視聴率が低くては恥ずかしい……』と語っています」
(引用元:女性自身)
阿部の連ドラ出演は、意外にも主演ドラマ「ゴーイング マイ ホーム」(フジテレビ系、2012年10月期、平均視聴率7.9%)以来、約3年ぶりとなる。
阿部は連ドラでのヒット作が多いイメージだが、「ゴーイング―」では第1話を除いて全て一桁台の視聴率と大苦戦し、2012年12月18日発売の「女性自身」には阿部が銀座の高級クラブでみのもんた(71)とヤケ酒を飲んでいたと報じられるなど珍しい目撃情報も出たほど。
(※よほど悔しかったのでしょうか)
それだけに阿部にとって3年ぶりの連ドラは他局ではあるものの“リベンジ”の思いもあったかもしれないですし、とりあえず現時点では高視聴率をキープしているだけにホッとしているところかも。
だが、ここまでの結果を得るのに息も抜けないプレッシャーの中で臨んでいるのは、俳優陣だけではないようで…?
(以下引用)
「ミスをしてしまった女性ADに、見かねたスタッフが『どこ見てんだ!』と怒鳴っていました。怒られたADには、悲壮感が漂っていましたね」
(引用元:女性自身。エキストラの談話)
これがいつの話なのかはわからないが、初回でまずまずのスタートダッシュを切った同ドラマの現場は思いのほか不穏な空気のようだ。
確かに冷静に考えれば豪華な俳優陣を迎え、TBS屈指のドラマ枠でコケられないのだから無理もない話。
昨今は撮影現場への差し入れが話題になるなど、現場の空気作りも制作チームの団結感に寄与しているとの話も聞くが、殺伐とした空気になるくらいの本気度をみせるレベルにまで昇華するくらいでないと、“本物”のドラマを作ることはできないということだろうか。
だが、そんな空気だけに現場スタッフの中には、上からの指示に不満を口にする者までいたようで…?
(以下引用)
「本来、9月に予定されていた撮影が11月に行われるなど、ロケの進行はかなり遅れていました。
制作幹部がワンカットにこだわる気持ちが強いのに対し、次のシーンを早く撮りたいと焦っていた一部が『こんなシーンいらないだろ』と口にしていました」(前出・ドラマ関係者)
(引用元:女性自身)
俳優がNGを出して撮影が繰り返されるのは論外として、俳優あるいは監督ら制作陣が徹底したこだわりぶりをみせれば同じシーンを何度も再撮影することはあり得る話で、限られた時間と予算の中でどこに落としどころを見出すのかは、いつの時代のドラマ制作の現場においても大きな課題の一つなのかも。
そういえば2015年11月10日発売の「女性自身」には「帝国重工」の社長・藤間秀樹を演じる杉良太郎が「社員役のエキストラ200人以上の前で演説をするシーン」を何度も撮り直し、「2日間も撮影した」というほどだったから、まさにこだわりにこだわり抜いた末の演技だったのだろう。
(※そこまでやれば杉様も納得?)
修羅場と化していた現場も少なくなさそうな「下町ロケット」だが、それだけの力作であることがヒシヒシと伝わってきますし、ギリギリまで妥協を許さない姿勢は視聴者にも響くはず。
“半沢越え”が叶うかどうかは今後の展開次第だが、全てが終わった暁には同作品に関わった全ての人に大きな達成感が得られることを願うばかりですし、そんな心意気のあるドラマならぜひ見続けたいと思う。
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